院長の独り言「脊柱管狭窄症の治し方③」
脊柱管狭窄症になる方の特徴として、骨盤後傾とがに股があります。
年齢とともに進むこれらの姿勢が必ず絡んでいます。
それに伴い、股関節の伸展の可動域が減少します。うつ伏せで股関節の大転子を押さえながら膝を持ち上げようとしても持ち上がらないほど固くなっています。(若い人だと20°~40°は上がります)
股関節の伸展ができなくなるのは、大腰筋や大腿直筋や大腿膜張筋の萎縮があるからです。
それとがに股は何からくるかといえば、深層外旋六筋と呼ばれる股関節の外旋筋群(おしりの奥にある筋肉)が固く萎縮しているケースがほとんどです。
さらに胸腰以降部(腰の上or背中の下の辺り)が丸く固くなっています。
この状態だと大きく歩幅をとって歩くことができません。
これらの問題が絡んでいるかどうかは、
①腰の反る動作ができなくなる
②骨盤の横のスペース(骨盤と肋骨のスペースは正常ならこぶし一個分ある)の減少
で分かります。
狭窄症になれば間欠性跛行(数分歩くだけで足にしびれ…しゃがむと楽)や腰の痛みと脚の痛みが出てきます。
診断はレントゲンやMRI画像によりますが、年齢的なものと上記の諸症状があれば診断は容易です。
症状が進めば、脊柱の関節変性が進み手術の適応になってしまいます。
治療は固くなった筋肉をいかに緩めるか、脊柱の硬さをいかにとるかになります。
方法はレベルに応じていくつもの手法から合ったものを選んで行います。
ご自分でできるエクササイズもありますので、状態によって段階的に処方します。
大腰筋が弱く姿勢の崩れやすい日本人は、気を付けなければ高齢になるにつれて脊柱管狭窄症に向かってまっしぐらといえるでしょう。
オステオパシーによる抗重力バランス治療は、痛みをとる治療だけでなく予防として有効です。
「オステオパシーによる姿勢と動作の専門整体」とは、痛みを早期に改善し痛みを出さない真の健康を提供する当院の理念ともいえます。
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