院長の独り言(「ホムンクルス」・・②)
2009/10/22
脳の中の小人(ホムンクルス)とは、カナダの脳外科医であるペンフィールドが大脳皮質を刺激して、運動野や体性感覚野との関係(感じる領域)を人の形で示したものです。
その感覚の鋭敏さを面積で現したため、手や頭が大きく取り分け口が大きく描かれているところが特徴となっています(ホムンクルスでは舌もかなり大きく描かれます)。
つまり手や口などは(舌も含めて)感覚受容器官が発達しており、モノの感触を確かめるのには好都合であり、より起用に機能できる場所になっているわけです。
赤ちゃんが何でも口に入れてしまうのは、口の中で固さや感触を確かめているわけで、何でも食べてしまおうとやみ雲に口に入れるわけではないのです。
ある結婚式に呼ばれてホテルのロビーで時間を待っていた時、1歳前後の赤ちゃんが花瓶に生けてあった花を掴んで口に入れようとしていました。
周りの若い人は「あれー、食べちゃだめだよ!」と止めようとしますが、年配のおじいさんは「そうやって確かめてんだから食わしとけ!」大笑いしています。案の定赤ちゃんは顔をしかめて吐きだしました。「これでもう花なんか食べねえべ!アハハハ!」・・・確かに。
そばにお母さんがいて、そんなところを見たら怒り出すに違いありませんが、お年寄りは何でも経験するのが早いんだと分かっているようです。
口は手と同じくらい、いやそれ以上に感覚が敏感です。そんな重要な器官である口をコントロールする「顎」は、他の関節と比べてもパワーと器用さにおいて、他を寄せ付けない能力と機能を任されています。
人間がまだ器用に手を使えなかった大昔、強靭な顎は四足動物のように固いものを噛み砕き、重いものを運び、口の中に入れては固さや形状を確かめたことでしょう。
人間は二足歩行を獲得した後、その顎の役割はさらにバランスをとるための重要な任務も任されることになりました。下顎がバランサーとして重りの役目を担い左右だけでなく、現在では前後のバランスをも瞬時に判定し、態勢を立て直す機構としての大事な働きも任されています。
その内訳を知るには、少し顎関節の解剖を説明する必要があります。
では、明日以降にお話しを続けます。
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