院長の独り言(ムチ打ちに対する「膜」の治療!)
2010/01/20
今日ある患者さんのご紹介で交通事故の方がみえました。
5日前に受傷してから徐々に症状が出始め、首や腰の痛みの他に手から腕へ又は足から脚へと痺れとも痛みともつかない感覚が、奥底の方から発生してきていると云います。
20年近く前にも大型タンクローリーに後ろからぶつけられ、ひどいムチ打ちを経験しており、5年前に突然のだるさが発症し首が痛みで回らなくなり歩けなくなった既往歴を持ちます。
初検時の全身の膜の評価をしてみると、頚椎や骨盤の問題の他に肝臓や脾臓などに膜の制限を感じました。自覚症状には更年期障害と思われる様々な症状もお持ちです。
今回は全て仰向けのみで、PNFとオステオパシーを中心に施術を行いました。
下肢後面(ハムストリング)から仙腸関節を通り脊柱を上がるラインに緊張があり、脚を使っていろんな角度からリリースしていきました。
この時点でいろんな反応が見られます。「すごく気持ちがいいです。」・・・「あっ、耳が楽になってきました。」・・・
ムチ打ちは重い頭が衝撃を受けるため、首ばかりでなく硬膜(脳と脊髄を囲んでいる膜)の影響で仙骨にまで衝撃が及びます。
仙骨を調整しお腹の正中ラインをリリースして、肝臓と脾臓を緩めました。内臓は強い衝撃でそれを包む膜にショックを与えられ、長い年月の間緊張を強いられることが多くあります。
最後に頚椎を触診し、中層と深層の頚筋膜をリリースして後頭部を解放して終了しました。(施術時間約30分)
座ってもらって両肩の関節整合を行い立ってもらうと、「あ~気持ち良かった!すごく楽になりました!」と云って喜んでいただけました。
「緊張していた膜が緩めば、そこに張り付いている神経や血管やリンパは正常に流れますからね。いろんな流れが正常に流れ始まったと思いますよ。」
交通事故や転倒など、大きな外力が加わった人はこのようにあちこちの膜に強い制限を持ちます。
膜は筋肉や内臓を包み、骨さえも骨膜という名で包んでいます。これらの膜は発生学的には同じ胚から派生したもので、靭帯や腱や胸膜、腹膜、骨膜などと呼び名は違えど、みな同じようにコラーゲンを70%ほど含み、それらは結合組織と総称される全く同じ「膜」であり、頭のてっぺんからつま先まで全身が繋がっているのです。
もちろん場所によって密度や厚みが違うので、手に感じるテンションは違いますが、逆にそれが手や足など(テコ作用)を使いレスポンスとしてそれぞれの膜のテンション(緊張)を感じ取ることが出来るのです。
これらの「膜」の特徴は、簡単には緩んでくれないと云うことです。ゆっくり優しく(脳が「快」の感覚で受け取り、身体が緩みきった時)「膜」に伸張をかけて静かに待っていると・・・「スー・・・」とリリースしてくれるのです。
臓器も手を当てて、その動きを追ってテンションを開放すれば本来の大きな動きに戻ります。
このように事故や転倒などで「膜」の問題が長年蓄積されて、不可解な症状を出している人は多くいます(頭痛やめまいや自律神経的なものも含めて)。
特に交通事故は1トン~数トンもの質量を持った物体が衝突し、そのエネルギーが体内を通過するわけですから、たとえ「コツン」とぶつかった程度でも症状が軽く済むとは限りません。
また、ぶつかる瞬間に身構えたケースと全く無防備でぶつかられたケースでも、症状や施術するポイントは違ってきます。
ですから、大きな衝撃で身体を負傷された場合は、是非とも「膜」の治療を早い段階で受けられることをお勧めします。
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五輪整骨院
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