「NHKスペシャル 白夜の大岸壁」
2008/10/23
本日曇り、寒さの到来も間近でしょうか。
寒がりの私も、暖房の暖かさや服を着込んだ時の暖かさに少しほっとしたりします。
先日、NHKのドキュメンタリー番組を見ました。グリーンランドでの、山野井夫婦による1300メートルに及ぶほぼ垂直に切り立つ大岸壁の登頂記録でした。
2人は5年前にヒマラヤのキャチャンカンを下山途中雪崩に遭い、一命を取り留めるも凍傷で手足の指を何本も失うアクシデントに見舞われ、クライミングなど絶望的な状況の中でリハビリを繰り返していました。
奥多摩に移り住み、ほぼ自給自足の生活をしながら山への希望を失わず、再び2人で前人未踏の大岸壁グリーンランドはミルネ島「オルカ」のビッグウォールクライミングに挑戦をします。
夏のグリーンランドは白夜で一日の温度差が少なく、絶好の岩壁登攀時期になります。それでも日陰や天候が荒れれば気温はぐんと下がり、凍傷後の手足は悲鳴を上げ始めます。
登頂にはトッププロのクライマー仲間と3人で、そして撮影記録を撮るカメラマンが同行します。数少ない安定した岩肌に小さなテントを張ってそこを拠点に、少しづつ頂を目指します。
最初に登る人がトップと呼ばれ、崖のわずかな窪みに手や足をかけ慎重に登っていきます。ルートは岩の割れ目に沿って登り、身長に満たない間隔で、その割れ目に「カム」を次々に差し込みながら進みます。
下で確保するビレイ役は、トップに繋がるロープを少しづつ出しながら、崖から踏み外して宙吊りになった時、身を呈して支えなければなりません。「カム」は1㌧まで支える力があるとはいえ、岩肌がぼろぼろだったり隙間の大小に合わせる必要があったりして、トップもビレイも気の休まる暇がありません。
トップが自分でルートを開拓しながら、安定したところまで進み、ビレイはその場所まで吊られたロープをつたってグングン進みます。3人はトップを交代しながら山頂を目指します。カメラマンも自分を映すことなく同行していますので、実際は4人での登頂です。
その迫力たるや、高いところ大好きな私でも震え上がりそうなロケーションがいたるところで映し出されます。圧巻は、頂上まであと300メートルを残して最後の睡眠をとろうと、3人が寝袋に納まるところ。ここまですでに18日を要し、翌朝7時過ぎに眼前に迫る誰も足を踏み入れたことのない頂をめざすのです・・が・・
その場所が何と幅1メートルしかない!3人で斜めに寝ているその頭と足の先は1000mを越える断崖絶壁!!寝れない夜を過ごしたとナレーターは云いますが、それは白夜で薄明るい空のもと、手の届きそうなところまで迫った頂に思いが馳せての興奮か、それとも極寒と寝返りさえ打ってはいけない状況でさすがに緊張を強いられたのか?
ここまでの登頂で、8時間もトップで登り続けたり、ほんの2~3メートルの難所を何時間もかけて挑戦し続けたり、くだける岩肌に立ち往生して上にも下にも行けずに思案にくれたり、様々な困難がありました。
でもそこは、登り始まって以来常に地上何100メートルという崖の中腹に位置しているわけで、逃げ出すことは許されない状況。常に集中力と感と決断と勇気が必要とされます。
ところが・・・
この夫婦は常に笑顔。困難に遭っては笑顔。それを克服しては又笑顔。極限の状態で2人はいかなる状況も楽しんでいました。
食料やロープや寝袋などかなりの重量を抱えながら、幾度の困難を乗り越え山頂に立ったのは19日目のことでした。最後のトップを妻に譲り、夫がそして同伴者が頂に立ったとき、誰も見たことのない眼下に広がるグリーンランドの景観は、何をもさえぎらない、360度の大パノラマでした。
喜びの笑顔は感動の笑顔に。
自ら選んだ危険に挑戦し、それを克服して、その達成したご褒美に最大級の感動を大自然からいただく。生命力が揺さぶられ、生きる喜びと、大いなるエネルギーが身体に注ぎ込む感覚を、映像を通して少しだけおすそ分けさせていただきました。
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五輪整骨院
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