院長の独り言(もうあなたしか見えない!⑦)
2009/10/08
生まれたばかりの子猫を、縦のラインのストライプだけが書かれた筒の中で育て、ある日その筒をはずして外界に出してみます。猫はどのような行動を取るでしょうか?
さっそうと歩き始めた猫は、椅子の脚をするりと避けて歩きますが(縦の棒は見えます)、たまたま椅子の脚に横の棒が付いていると、そこに何度も頭をぶつけてしまいます。
猫にとっては縦の概念しかないので、横に存在する棒は見えていません。しかし何度もぶつける内に横の棒の存在に気づき始め、ようやくその存在が目に映るようになってきます。
その昔日本に黒船(安土桃山時代から南蛮船はその大きな船体を黒く塗っていた)が襲来した時、当時の日本人の目には沖合いに停泊する大きな「黒船」が見えなかったと云います・・・人も動物も概念にないモノは視覚に捉えられないようです。
人間は見たいものを見、聞きたいものを聞く能力(?)を持っています。客でごった返すお店の中でも、恋人の顔だけが見え恋人の声しか耳に入ってきません。
考えごとをしながらぼんやりと空を見上げていて・・・はっと気づくと目の前に大きな満月が・・・そこに意識がなければ、逆に見えるものが見えなくもなります。(だから運転中の携帯電話は怖いんですね)
人が意識をした時、その存在が初めてそこに実在する現象。これは脳の錯覚だけの問題ではなく「量子論」的解釈からすれば、人の意識が「光」を凍らせたとも云える現象なのです。
世の「物質」は「光が凍った状態」とも表現できます。
「波」としてその辺りに不確定にあったものを、人間の「意識」がその振る舞いを「粒子」としそこに存在せしめたということになります。
我々が見ている景色は、光源から発せられた光の反射として目に飛び込んだ光子が、網膜を刺激することで視神経を通して脳が映像として認識します。
赤いバラは可視光線のスペクトルの中で、赤の波長を反射する素材であるからこそ赤く見えているわけです。(赤く見えているバラは本当に赤いのか?・・・なんて考え出す人もいるでしょう)
この可視光線(赤~紫)以外の赤外線や紫外線などの波長の光線を人間は見ることが出来ません。(蛇は赤外線を感知して暗闇の中でも獲物を襲います)
犬笛などは人間が聞こえる周波数でないため、人には聞こえなくとも犬にとっては鮮明に聞こえているわけです。
逆に人は、体調によっては「幻覚」を起こしたりもします(ありもしないものが見えたり聞こえたり)。
人間の知覚はかくも曖昧で、我々が見るこの世の現実は、実際には真実とは程遠い実態があるようです。
この世の実態・・・そこには人間がもつ「意識」の作用が大きく働いているようでもあります。
「光」「意識」「エネルギー」これらが相互に影響し合う間柄であることは間違いのないところでしょう!
~ 続く ~
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