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院長の独り言(アディポサイトカイン…③)

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院長の独り言(アディポサイトカイン…③)

院長の独り言(アディポサイトカイン…③)

2011/02/17

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「アディポサイトカイン」アディポサイトは脂肪細胞、カインは活性物質です。

脂肪細胞が放出する生理活性物質のことですが、まず脂肪細胞が何かホルモン物質らしき身体に作用させるような物質を分泌すること自体が驚きでした。

脂肪なんぞ、食エネルギーが運動エネルギーを越えた時に単に置き換えられた細胞で、必要に応じて使われる程度のものとしか認識がありませんでした。

もちろん学校当時の生理学では、脂肪細胞のメカニズムはその程度で済んでいたし、脂肪の研究が進んだのはCTが開発された1980年代。そして内臓脂肪という概念やその仕組みが解明され発表され出したのは2000年に入ってからのことです。

さて、溜まりやすく消費されやすい内臓脂肪(普通預金型)と、一旦溜まるとなかなか落ちない皮下脂肪(定期預金型)の大きな違いとは?

それは肥満型細胞(内臓)と増殖型細胞(皮下)の違いでもありますが、その作用の仕方は全く違っていることが分かりました。

皮下脂肪は、エネルギーが足りなくなると分解され直接血液中に入り循環して全身の筋肉で作用し、身体の運動効率を高めます。

ところが内臓脂肪の場合直接血液に作用せず、脂肪が燃焼される際「遊離脂肪酸」と「グリセロール」を放出し、それらは門脈を介し全て肝臓に取り込まれます。

そこで「グリセロール」は血糖の元のグルコースを作り、「遊離脂肪酸」はコレステロールや中性脂肪を合成するという機序を踏んでいるらしいのです。

これらの過剰な合成は脂肪肝の原因になったり、高血糖や高脂血症を引き起こします。

また脂肪細胞から分泌される生理活性物質「PAI-1」「TNFα」「アンジオテノシノーゲン」「HBEGF」「レジスチン」「レプチン」(これらを総称してアディポサイトカイン)が、それぞれ「心筋梗塞・脳梗塞」「糖尿病・動脈硬化」「動脈硬化」「」インスリン抵抗性」「血圧」の異常を引き起こす働きをしています。

しかも、脂肪細胞の中でもとりわけ内臓脂肪からこれらの活性物質が分泌されています。

その血中濃度は、通常作用しているホルモンなどを遥かに凌駕する量が分泌されていることが分かりました(1990年代後半のことです)

脂肪細胞は単なるエネルギーの貯蔵庫ではなく、多くの病気を引き起こす原因物質を放出する「内分泌臓器」そのものといっても差し支えないようです。

このように、主に内臓脂肪によって分泌されるアディポサイトカインこそが、現代病の諸悪の根源であることが理解されると云うことですがガッテンしていただけたでしょうか?…(ガッテン!ガッテン!ガッテン!)

              ~   続く   ~ 

 

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