院長の独り言(「上部頚椎」について・・・①)
2013/10/04
今日は「上部頚椎ついて」の私感を述べたいと思います。
頚椎が7つあるうち、後頭骨と頚椎一番そして頚椎二番の3つが上部頚椎を構成しています。
3番から7番までの5つを下部頚椎と分類しています。
上部頚椎と下部頚椎の大きな違いについて・・・上部頚椎には椎間板がなく大きな可動性を持っています。下部頚椎には椎間板が存在し可動性がそれぞれ小さくなっています。
上部頚椎は、言うまでもなく身体の中で最も重要視される部位のひとつであります。
脳は表面から「大脳新皮質」「辺縁系」「脳幹」「延髄」の順により中枢へと集約していきます。
延髄が脊髄へと繋がり脊柱管の中を仙骨まで降りていきます。
これらが中枢神経系です。
生きてる人間は上部頚椎のところまで延髄は降りてきてると言われます。
そもそも発生学から見れば、脳幹・延髄が最初に発生したもので、辺縁系及び大脳は後から発達したものです。
人間のみに見られる大きな大脳新皮質は、思考を統合し高い意識を持ちながら著しい発達をみました。
しかし脳幹や延髄は、その働きをみても分かるように、呼吸中枢や体温調節など生命の根本を司る重要な場所になっています。
自律神経も頚椎一番横突起の前面を通ることから、上部頚椎のずれや固着は甚大な全身症状を出しやすい場所だと認識されるわけです。
頚椎の屈曲・伸展や、とくに左右の回旋に関してはほとんどが上部頚椎で行われています。
姿勢が頚椎に与える影響は多くで語られているところですが、今回は首単体で動きのメカニズムを考えてみます。
首を回旋させている筋肉は主に胸鎖乳突筋です。
これは側頭骨の乳様突起に付いて、鎖骨を繋いでいます。
首の骨には付きませんが、首を回旋させる際は強力な筋力を発揮します。(頭板状筋も回旋運動に絡みます)
側屈や伸展運動(後ろにそっくり返る)は僧帽筋が大きな力を発揮します。
今あげた筋群は全て「多関節筋」と呼ばれます。
つまり7つある首の関節の、いくつか若しくは全てを跨いで骨に付着し、首を動かしています。
単関節筋はひとつの関節だけを跨ぎます。
肩関節で比較してみると、上腕二頭筋や広背筋は「多関節筋」です。もちろん強大な筋力を発揮します。
それに対し単関節筋である「ローテーター・カフ(腱板)」はおおきな力は発揮できませんが、関節を安定させる重要な働きをしています。
上部頚椎における単関節筋が「後頭下筋群」です。
「小後頭直筋」「大後頭直筋」「上頭斜筋」「下頭斜筋」「外側頭直筋」(厳密な単関節筋でないものもあります)がそれにあたります。
関節を安定させる「単関節筋」が正常であれば、「多関節筋」の大きな力が働き、関節は可動範囲いっぱいにスムーズに動くことでしょう。
しかし、安定させる「単関節筋」に緊張があると「多関節筋」に制限が及び、最終可動域での痛みや違和感、制限などが発生します。
野球肩や四十肩もそうですが、インナーマッスル(単関節筋)である回旋筋群が緊張を起こすと、伸長反射がわずかな刺激で起こるため関節の強縮が起き出します。
伸長反射は、身体をスムーズに連動させるための重要な神経反射メカニズムです・・・
・・・続く
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